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ナタリー採用面接で愛読書と答えたい漫画ベスト10!

408 Obispo - Ceramist, Painter, Sculptor, Writerflic.kr photo by Francis Mariani


ブログで頻繁に目にするランキング形式の記事。id:hitode99さんの以下の記事が人気エントリーにあがっていたのが記憶に新しい。


hitode99.hatenablog.com


こういう記事は、流行っている漫画、みんなが読んでいる漫画を読みたいという人には需要があるのかも知れない。


しかし、私はちょっと人と違う、私は結構尖ってる、漫画の好みも普通じゃないの、という人には物足りないのではないだろうか。


例えば、漫画好きなあなたはナタリーでライターとして働きたい、コミックナタリーで記事を書きたいとしよう。


ナタリー編集者との面談で、こんな漫画が好きです、こんな漫画を読んできました、とアピールしたい。そんな時に、どんな漫画を挙げればあなたのセンスをアピールできるだろうか。「ユーいいね!採用!」と言ってもらえるだろうか。


本記事は、そんな悩めるあなたにセンスの塊をプレゼントしたい。本記事を読んで、センスの塊を武装し、ナタリー編集者とのセンスでセンスを洗う戦いを生き抜いてほしい。

第10位 伝染(うつ)るんです。(吉田戦車)


伝染(うつ)るんです。(1)


ナタリー編集者はたぶん好き。 90年代はじめのあの頃。みんな、パーフリ聞いてポパイ読んで赤いベレー帽かぶって青山歩いてたんちゃうかな知らんけど。面接で『吉田戦車先生の何が好き?』って聞かれたら、『とりとめのなさ』って答えよう。



第9位 ふうらい姉妹(長崎ライチ)


ふうらい姉妹 第1巻 (ビームコミックス)


アホの子に産まれたかった。 アホだけど美人。アホだけどオシャレ。アホだけどエロい。老いも若きも男も女もふうらい姉妹が好きなら、きっと分かり合える。でも、嫌いだったら一生分かり合えない。そんなもろ刃の剣。でもきっと、ナタリー編集者は好きだよ。



第8位 アル中ワンダーランド (まんしゅうきつこ)


アル中ワンダーランド


まさかの近日発売。 最近、顔と身体を披露したきつこ先生の書下ろし。『"まんしゅうきつこ"なんて名前、採用面接で言うのが恥ずかしい(//∇//)』とか言ってるセンスのない子はビッグバンからやり直したほうがいいと思う



第7位 ぼのぼの(いがらしみきお)


ぼのぼの (1) (竹書房文庫)


CLANNADは人生、ぼのぼのは哲学。著者の母は入院中にひたすらぼのぼのを読んでたのだが、今思うと色々メンタルやばくない?世界観がよくわからないとか言っているセンスのない子はどんどんしまっちゃおうね。



第6位 日出処の天子(山岸凉子)


日出処の天子 第1巻 完全版 (MFコミックス)


毛人(えみし)の鈍感さにイライラする。 超能力を使う過去の偉人が山田風太郎先生の小説にしか出てこないと思ったら大間違いだ。少女漫画を語る時に山岸・萩尾・池田の三人を読んだことが無かったら、ナタリー編集者に上唇と下唇をナタリーされちゃうんじゃないかな。



第5位 真夜中の弥次さん喜多さん(しりあがり寿)


真夜中の弥次さん喜多さん (1) (Mag comics)


ホモ以外は帰ってくれないか? しりあがり先生について語る時に"不条理"っていう言葉だけ覚えておけば、大体のケースを乗り切れる。ちな映画は脚本宮藤官九郎、音楽ZAZEN BOYSと更にオシャンティー。ナタリアンも大満足。



第4位 ピンポン(松本大洋)


ピンポン(1) (ビッグコミックス)


松本大洋先生の絵ってなんかずるくないですか? なんかこう、こういう一枚絵好きやろ? どや?って絵が案の定自分の好みというか。『俺、ピンポンの影響で、鳴門海峡にアイキャンフライしちゃったんすよ』とか言えば、生死的な意味で一目置かれるだろう。



第3位 童夢(大友克洋)


童夢 (1984年) (アクション・コミックス)


元祖壁ドン。 『人口密集を実現した大都市公団住宅のラカン的想像世界を描いた大友克洋の童夢が出版されたのはある意味必然だったんですよ』といったポストモダンみたいな口をきけば採用も間違いない。



第2位 珍遊記(漫☆画太郎)


珍遊記?太郎とゆかいな仲間たち?新装版 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)


こういう絵を書いているけど画太郎先生の書く女の子は実はかわいい、というくだりまでがテンプレート。 『連載時からのファンです、あと電気グルーブも好きです』と言えばナタリー編集者の好感度はカンスト間違いない。



第1位 鳥獣戯画(作者不明)


鳥獣戯画―国宝絵巻 (双書美術の泉 6)


原点を知らずして漫画を語っていいものだろうか。 面接の時には、『枝もって走るウサギの躍動感ヤバくないっすか?』など、私わかってます感をアピールしよう。履歴書を鳥獣戯画クリアファイルに入れておいて、さり気なくトークにつなげると○。あなたはもうナタリーのライターだ。




※※※


いかがだっただろうか。センスの塊はあなたに届いただろうか。届く途中で融解していたなんてことはないだろうか?


『好きな漫画はジョジョです!好きなキャラは億泰です!』とか言っちゃう子は持ってきた履歴書をナタリーされちゃう、そんな過酷な面接を乗り切れそうだろうか。


センスは武器だ。そして著者はあなたに武器を配った。その武器を身にまとい、オシャレゲリラ蔓延る下北沢の運営会社に侵入し、任務を達成してほしい。


健闘を祈る。


※著者はナタリーの面接を受けたことがないので、全て想像で書いています。