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大阪でベンチャーやってます

ベンチャー/スタートアップ(と時々趣味)に関する記事を書くブログ

日本のビジネスには童貞力が足りない

ベンチャー ビジネス

ForbesJapan (フォーブスジャパン) 2016年 01月号 [雑誌]


Forbesの2016年1月号の特集は『凄いスタートアップ55選』。毎月Forbesを購入しているのだが、この号を買うのをためらってしまった。


本屋でちらっと立ち読みすると、そこには、今をときめくベンチャー企業の名前と、簡単な説明、そして、スーツを身にまとった経営者の写真。


Forbesと言えば、長者番付をしたり、経営者のハイランクな生活を紹介したり、イケてるビジネスパーソン向けの記事が多い。内容は"意識が高い"のだけれど、紹介されているのは能力があって成功しているビジネスパーソンのため、説得力がある。バランス感覚に優れた雑誌だ。


だが、この特集には首をかしげてしまった。


意識の高さと内容のバランスが崩れている。ベンチャー経営者達がただの成功した金持ちのように描かれている。


編集者の、


「ベンチャーの成功って金でしょ」


「大企業に買収されて、キャピタルゲインで億という金を手に入れて、タワマンに住みたいでしょ」


みたいな声が聞こえてくるようだ。


いや、まあそういう人もいるかもしれないが、そうじゃないんだ。


ベンチャー経営者って、こう、屈折しているはずだ。


金を持っている人間にまともな人間はいるが、会社を興して、巨大な企業に育て上げられる人間にまともな人間はいない。みんな頭がおかしい。


でも、ドがつく天才で、創造力があって、ビジネスセンスがある。


学生時代にモテまくった頭のいい奴は、二十代で商社に就職して、三十代でニューヨークに赴任して、四十代で役員になる。


学生時代にモテなかった頭のいい奴は、二十代で会社を興して、三十代で億という金を手に入れて、四十代で伝説になる。


学生時代にモテなかった奴は、承認欲求を肥大化させる。人間関係を作るのが下手で、女もよりつかないが、その反動で世間に認められることを追い求めるようになる。そこにいるあなたではなくて、どこかにいるだれかに認めてもらうことで、自分の自意識を保とうとする。


そして、一度童貞をこじらせると、それを残りの人生で挽回することはできない。例え女性と関係を持った後でも、童貞のジレンマからは逃れられない。


とてつもない才能を持った人は十中八九、童貞をこじらせている。彼らは、ヤリチンがセックスに費やす時間や気力を、技術や創造に費やすことができるからだ。


だから、今をトキめくベンチャー企業の特集が、スーツを着た男たちのポートレイトではおかしい。そんな、ステレオタイプの金持ち、成功者の描写は、ベンチャーで成功した創造力がぶっ飛んだ人にはふさわしくない。ラリーペイジにブリオーニのスーツは似合わない。


ベンチャーの成功が、金持ちになること、と定義されてしまったら、ベンチャー生態系が、意識が高くて、表面的で、頭の悪い奴ばかりになる。


「大企業の時代は終わったよね」


「自分と会社が一緒に成長できる環境だよ」


「スタート地点が既にグローバルなんだよね」


みたいなことを言う気持ち悪い奴ばかりになる。


ベンチャーはもっと創造力のある童貞に寛容であるべきだ。そして、間違いなく、革新的なビジネスは、そんな童貞をこじらせた奴からしか、産まれない。


ジョブズもベゾスもザッカーバーグもイーロンマスクもホリエモンも、ぶっ飛んだ天才は、みんなこじらせているはずだ。


もし、孫正義が学生時代にヤリチンだったら、俺は今すぐに自分の会社をたたもう。