けつまつける

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ミレニアル世代とSEALDs

アメリカを変えたM世代――SNS・YouTube・政治再編


アメリカのオバマ大統領が2008年の大統領選挙で当選した大きな原動力の一つがミレニアル世代(Millennials)だと言われている。主にアメリカで2000年代初頭に生まれた10代、20代の若者を総称する言葉だ。少子高齢化が叫ばれて久しい日本では信じられないが、アメリカではミレニアル世代が最大の労働人口になった。アメリカのみならず、世界では新世代の若者が社会の"顔"になりつつある。


ミレニアル世代の特徴は、デジタルネイティブだとか、(主にSNSなどで)意思表明をはっきりする、といったものだ。オバマ大統領選挙でも、デジタルネイティブなミレニアル世代の大きな支援があった。そして、日本では、ミレニアル世代の大学生が中心となって組成したSEALDsが、SNSでつながり、社会的な影響を及ぼすまでの規模に拡大した。


デジタルを駆使することで、信じられない速度で巨大なスケールを構築するミレニアル世代。TVと飲み屋と論壇で影響力を駆使してきた上の世代には信じられないような、社会的影響力を拡大するアプローチだろう。

あくまで個人


デロイトの調査報告が面白いのだが、29の国のミレニアル世代のビジネスパーソンにアンケートをとった結果、

  • ミレニアル世代全体の75%が、ビジネスとは社会よりも個人の課題にフォーカスするものだ、と思っている。
  • 先進国のミレニアル世代の35%が、大規模でグローバルなビジネスに関心がある。(逆に、大多数がグローバルなビジネスには関心が無い)


等の特徴が分かった。


SEALDsは、何より、"自分や自分と同世代の人間が戦争に行く"という個人的な課題に対して、反対意見を表明してきた。共産主義革命だとか、資本家に対する労働者の勝利、とかではなく、政治的な表明はあくまで個人的且つローカルな問題なのだ。そして、大きな力が個人に影響するとわかれば、SNSを通じて瞬時に結束し、反対する。


国や会社といった大きな組織に依存せずとも、スマホを覗けば横のつながりを確認できる時代だ。家族ともつながっている。ビックワードを以て脅したり、組織の力を借りて圧をかけようと思っても、力が横に横に拡散する。依存しない者を、どうやって力で引き止められるだろうか?

どうやってアプローチするか


SEALDsは瓢箪から駒が出たわけではない。ミレニアル世代が、上の世代が作った政治的な議題に対してしかるべく反応しただけだ。政治的な正当性は置いておいて、現政権がミレニアル世代をうまく取り込めず、大きな反対運動を生んでしまったことは、マーケティングにおける致命的なミスだと思う。


マーケティング会社Stylusのケイティ・バロン曰く、ミレニアル世代は"ナルシスティック。" 一方的に押し付けるのではなく、一緒に何かを作り上げていくようにアプローチすることで、共感を得てもらえる。個人を尊重し、プライドを傷つけない。


パーソナライゼーションというのも一つのキーワードだ。完成品を与えられるのではなく、改変やカスタマイズを許されたモノが好まれる。みんなが作るから面白い。受ける。評価される。


政治の旧態依然としたプロセスに、こういったアプローチを取り込めれば、もっと多くのミレニアル世代が政治に関心を持ったり、政治的な意思表明をするようになるのではないだろうか。


選挙があるから、といっても、任期数年の政治家に、1年3か月後に同じだけの信頼を寄せているとも限らない。


あくまでも、自分がその意思決定に加わり、自分の意見を言うというが重要なのだ。


例えば、マリオメーカーみたいに、ユーザーが法案を作ってみんなで遊ぶ(?)っていうのはどうだろうか。キーワードを組み合わせて、君だけの法案を作ろう、組み合わせは最大1000万通りあるよ!みたいな。政治家が美少女化になって、"代議士コレクション(仮)"みたいな。


やらないか。